東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市。
復興のために既存の土地をかさ上げして開発を行っていた。この突き進んだかさ上げ計画の方針を決めたのは、市幹部や都市計画コンサルタントらごく一部の人だった。被災者は生活再建に追われ、街の将来を考える余裕すらなかった。
読売新聞 参考引用
市民生活、まちづくり、都市計画。
そういった中で、地方議員を含めた政治家、首長、役人は、『ニーズ』という言葉を良く使う。
住民のニーズを出来る限りこたえることが、
彼、彼女らにとって正しいことで正義だと信じて疑わない。
私はそもそも住民ニーズなんぞは、存在するのかと思っている。
住民のデマンズ(要望)は間違いなくどこにでもある。
でも、住民のニーズ(必要性)というのは、議会が判断してそれを認められたことなので、住民に対してのニーズであり、一般に使われている住民のニーズは誤りなのではないのかと思っている。
(デマンズ(要望)をニーズ(必要)だと決めるのが議会の仕事だから)
記事の陸前高田市のかさ上げも、ありもしない100%の安全などという虚構を住民の安心に変えようとしただけの失敗。
住民は大なり小なりなり、安心を要望する。
まちの安心というデマンズを求めるもの。
それをニーズだと判断してしまった市議会の責任が大きいと思うし、この事例から学ぶべきところは沢山あると思う。